さて。

岩瀬は悶々としていた。
それもそのはず、一ヶ月ほど前の石川煽り事件(※石川vs岩瀬参照)、そして、二週間前の襲撃事件(※裏ある夜の話参照)と続き、
彼はいつもとはありえないほどの欲求不満に陥ってた。

特に二人は同室であり、同じ仕事場で、ずっと一緒にいるのである。
側にコイビトがいるのに手が出せない状況。
流石に鉄壁を誇る岩瀬だが、石川の前では脆く理性が崩れてしまう。
そろそろ、我慢の限界、となったとき、ちょうど、二人で連休を取れることになった。

そして、そのチャンスを逃す岩瀬ではなかった。

 

 

おさけ。

 

 

「はぁ………あっ。ううんんっ」

大きく腰だけを掲げ、畳に頬を擦り付けて石川が喘ぐ。
とろん、とした目の下が赤く染まり、どこを見つめているのか視線が定まっていない。
ただ、与えられる快感に喘いだ。後ろに入り込んだ指をいいように抉られ、摩られてびくびく震える前に与えられる気持ちよさに。
だから、気付かなかった。今の自分の状況を。
……座椅子に腰掛た岩瀬にまたがり、腰を彼の顔の前に持ち上げている自分に。

それもこれも岩瀬の作戦だった。
連休という事で、有無も言わせず、この温泉宿につれられた。
二人きりになりたかったのだと言われて、頬を染めたが、自分もそう思っていたので、苦笑交じりに許して。
そして、勧められるまま、甘い酒を飲んだ。
ここで酔っても……………側には自分しかいないから大丈夫、と甘えられて。

「あっあっ! ぅうんっ……っ」

内股を伝うべたべたした液体が微かな不愉快を示したが、後ろの襞を伸ばすように舐められて、ひくひくと戦くように蠢く。
思わず、畳に爪を立てて、滑って拳を作ってしまった。
無理矢理逸らされた腰が痛い。
逃れようと体を伸ばすと、肌蹴た着物が抑制するかのように纏わりついていて、縋るように手を伸ばした。

「……悠さん…?」
「あ……っ」

囁く声にぞくぞくときた。
目を瞑り、首を横に振ると、腰を捕まれ、更に高く上げられた。
何をされるのだろう、と後ろを振り返ると、大きな手で尻を広げさせられ、基寿が顔を埋めてきた。

「やっ……! もとひ……っ!!」

尻を広げさせられたせいで、後ろの口が開き、中に入っていた液体がとろとろと零れる感触がした。
伝い流れる感触に背中が震えるというのに、更に舌でその液体をすくい、後に舌を指し込められる。
少しでも奥に、と伸ばされて、更に指が入ってくると、ひっ、と喉から声が飛び出した。
手馴れた動き。だけど、確実な刺激ではなく、ゆるゆると曖昧な刺激だけしかなくて。
だから、余計に自分が締め付けるのがわかった。誘い込むように、吸い付くように動いて、基寿を誘っている。

「ぁんっ、……はあ、……ゃっ」
「きもちいいですか、悠さん」

まだ、余裕な声を出す基寿を、見上げるように睨みつけた。
すると、いつもの優しい笑顔ではなく、ケモノみたいな笑みが返されて。
逃げるように前へ進むと、次はあっさりと前に進めた。
だけど、すぐに基寿が後ろからのしかかってくる。

「あっ……!」
「駄目ですよ、悠さん。まだ、、、気持ちよくなりたいでしょ?」
「はあっ! う……やあん……っ」

耳たぶをねとり、と舐められて、胸元に伸ばされた指が、乳首をきゅっと刺激された。
硬く立ち上がってたソコは、その強い刺激にも痛みではなく快感として受け止める。
後ろに入っている指の動きも止まっていない。
ゆるゆると刺激していたのに、突然、前立腺のトコロを爪で引っ付かれて、急激に絶頂へと追い上げられていく。

「あっ、あっ、あっ……!!」

この世もなく、髪を振り乱し、スパークしそうな気持ちよさに身を負かす。
だけど、もう少し、といったところで、きゅっと前を握り覚められた。
イかされないことに、不満を覚えて基寿を見上げると、無理な体勢で唇が落ちてきた。

「ううん……ん、ん、、、ふっ」
「駄目ですって。もっと………ぐりぐりされるほうが好きでしょ?」
「あぅん……っ、やぁ………!」
「もっと……奥までつつかれたいでしょ?」

耳元を舐め、首筋に舌を這わされ、囁く言葉がたまらない。
的確に刺激されるのに、前をせき止められて、イきたいのにイけない苦しさに、ぽたぽた涙が流れ始めた。

「悠さん、可愛い」
「あぁんっ、やっ………はっ」
「ね、悠さん。欲しいって言ってみてください。強請って?」
「あっ!あっ!」

優しげな言葉とは裏腹に、指の動きには容赦がない。
前は根元を締め付けながら強くさすり上げ、後ろは指をばらばらに動かされ、射精を促している。

イきたいのにイけない状況に、思考が真っ白に染まる。
ただでさえ、自分の身の状況を理解するのが難しいぐらい、頭の中は快感で染められている。
唇を震わせ、口の端から流れた唾液が、ぽたり、とたたみに落ちた。

------------------限界だった。

「もとひ、さっ、……はっ……ね、もぉ…っ!」
「もう、、、なんですか?」
「やっ! あ……は……いれ、て……ッ!!」
「……愛してます、悠さん………」
「あああああああああっ!!」

指を抜かれて、寂しさを感じる前に、怒張が押し付けられた。
と、同時に一気につき進められる。最奥まで。
それだけで、息が止まるほどの衝撃であるのに、基寿は止まらない。
慣れようと息を吐こうとしているのに、そのまま、抉るように腰を動かしだした。

「あっ、あああっ!!」
「すごいですね、悠さん。絡み付いて、きゅっと締まって、俺を離したくなさそうですよ?」
「はうっ、や………っ、あああ!」

キモチイイ、キモチイイ、キモチイイ。
ただ一つのカイカンのはけ口が基寿の指でせき止められているから、体中を嵐のように駆け巡る。
口からは止まらない喘ぎ声が零れ、畳に爪がひっかかる。
浅く突かれ、深く抉られて、もう、カタチを覚えてしまうんじゃないかと思うほどだ。
激しさに体を支えきれなくなって、畳の上に崩れ落ちてしまった。

「もう少し、楽な姿勢になりましょうか」
「んんっ………あ、あ!」

まだまだ余裕ナ声が降ってきて、腰を一度、引き寄せられたかと思うと、そのまま、後ろに引き起こされる。
すると、基寿の足の間に座る形になり、、、たたでさえ、深く貫いていたそれが、最奥まで引き裂くようにずぶずぶと入り込んだ。

「あっ、あああっ、も……もとひさ……っ!」
「……っ…! しめすぎです、悠さん。もう少し、力を抜いて…」
「やっあっ! も、、、無理っ!!」

がくがくと揺れる体を基寿は後ろから支えてくれる。
だけど、上に逃げようとしている腰を引き戻すのも基寿で、前をせき止めているのも基寿だ。
突き上げるのと同調して、摩りあげられるからたまらない。
無理な体勢だけど、後ろを振り返り、自分の限界を告げる。

「基寿……っ、もとひさぁ……っ!」
「悠さん……っ!!」
「あ、、、ああああっ!!」

腰を押さえつけられ、叩きつけるように突き上げられる。
前を押さえていた指が離されると、勢いよく、欲望がはじけとんだ。
その瞬間、強く締め付けてしまって、自分の中に基寿の欲望が吐き出されたのを感じた。
全部出し切ってしまうと、体の力が抜け、ずるずると基寿に体を預けた。

「悠さん……」

荒い息を整えていると、同じように息を整えながら、基寿が頬に口付けを落としていく。
その感触が気持ちよくて、だけど、唇に欲しくて、上半身だけ体を動かし、強請るように目を閉じた。

「………」
「……もとひさ…?」

唇が降りてこない。
不満げに目を開けると同時に、いきなり、体の中の基寿がびくり、と跳ね上がった。

「え………?」
「誘ったのは悠さんですからね」
「え?」

言われて、押し倒される。足首をつかまれて、体勢をうつ伏せから仰向けにされ、何が起きているのかわからないのに
足を大きく開かされ、ぐ、と腰を押し付けられた。

「や……は、あっ!」

先程、達したばかりに体はまだまだ敏感で、擦り付けるような動きにも過激に反応しだす。
更に中に出された事で、動きやすくなっており、再開された動きは、すぐに激しくなっていく。
抵抗も出来ず、与えられる快感に身を震わせるしか出来ない。
耳に響く濡れた音が激しくなっていき、縋ろうと腕を伸ばして、背中にしがみ付く。
すると激しい口付けが降ってきて、腰を捕まれ、がつがつとつきすすめられていく。
悲鳴のような声を上げて、二度目の解放にびくびくと体を揺らしたが、基寿は耐えたらしい。
まだ、出し切っていないのに、残りの足を肩に担ぎ、そのまま体を起こされ、下から深く犯され三度目の解放にむせび泣き。
もう出ないと、弱弱しく首を振ったのに、上に跨がされ、上に逃げないように両手を捕らわれ、踊るように体を跳ねさせられて。
許しを乞うようにむせび泣いたのに、思うが侭、気が澄むまま、基寿に貪りつくされた。

 

そして、翌日-------------。

 

ぴくり、とも動かない体に、石川はじろり、と隣でにこにこ笑っている恋人を睨みつけた。
だけど、昨日の酔いのせいか、何が起きたか全く記憶がない。
自分でも驚くほど枯れた声で、、、それでも頑張ってコイビトに苦情を申し付けた所、

「だって、悠さんが強請ったんですよー?v」
「?!?!!?!?!」

なんて、ほくほく顔で返され。
全く、記憶がない石川としては、疑っても自分の酒飲む時の抱きつき癖(本当はキス魔なのだが)を知っていては、
もしかしてという気持ちになってしまう。

何も言い返せず、だけど、動かせない体になったのもあって、恨みがましい視線をコイビトに送るしか出来なかった。

 

FIN(ぇ


自サイトで一番のエロを目指してみました。
はい、悠さんの性格が違う気がするのは、酔っているからです(ぁ
ちなみに岩瀬はワンコ鬼畜攻めなので、書いてて愉しかったですv

お気に召したらお願いしますv → web拍手を送る

070715 あずま

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送