ホットミルク
久しぶりに風邪をひいた。
それはそれはもう久しぶりで。
最後にいつひいたのか、、、思い出そうとしても、熱でぼーっとする頭では思考することが難しくって。ヨザックが任務から戻ってきた所でよかった、と思う。
ヴォルフがいるから、余程の事がない限り大丈夫なのだが、
彼はユーリの事になると視野が狭くなるし、一緒に騒いで警戒が疎かになりやすい。
特に今、警戒する国はないが、万全でいることが好ましいだろう。ふぅ、と熱い息を吐き出す。
今時間は深夜。昼に寝込んでから、熱がまだ下がらないが、昼に寝すぎて、今は目がさえている。
天井は見飽きて、寝返りも打ちつくした。
暇で暇で仕方ないのだが、早く陛下の護衛に戻りたいから、無理することも出来ない。
体の熱を吐き出すように、深い大きなため息をついた。
--------------------------いやそれだけではない。
暇、なだけではない。
(寂しい---------------)
頭に思い浮かんだ言葉に、自嘲気味な笑みを浮かべた。
子供のようだ、と思ったから。もう幾つ年を重ねているんだ、とも。それでも、胸を刺すのは寂しい思いでいっぱいで、、、、
もぞもぞとベットから腕を伸ばし、側にあった編みグルミを手にした。
それは昼間、ユーリと来た時に一緒に来たヒトからのプレゼントで。
そっと抱きしめたら、微かに彼の匂いがして、ほんの少し嬉しい思いになり--------寂しさが倍増した。
会いたい
会いたい会いたい会いたい
何故。病気になるとこんな思いになるのだろうか?
実際、有事には一週間会えなくても平気であるというのに。ぎゅっと編みぐるみを抱きしめる。
そうだ、今度、隙があるときに、彼が使うフレグランスを奪っておこう。
そうすれば、彼の匂いに包まれ、眠ることが出来るだろうから。目を瞑る。
寂しい寂しいと呟く心から無理矢理意識を外し、
今、一番会いたい人の顔を思い出した----------。
次に意識が浮上したのは、頬に冷たいモノがあたった時。
ふわり、ふわり、とする頭で、うっすら瞳を開ける。
あぁ、また、熱が上がったんだろうなぁ、とまるで他人事のように理解した。頬から冷たいものが離れる。
あぁ、もう少し、と思っていたら、今度は唇に冷たいものが落ちてきた。
気持ちいい、、、と思っていたら、今度は口の中に温かい液体が流れ込んできた。
折角、気持ちのよい感触であったのに、この温かい液体は気に入らない。
さっさと飲み込んで、冷たい感触に手を伸ばす。「………もう少し、休んでおけ」
冷たい感触が指先に絡んでくる。
次に額に。頬に。優しく、、、優しく……………。
だから、覚醒は一瞬だった。
がばり、と勢いをつけて起き上がり、辺りを見渡す。窓から零れているのは、月の光ではなく、朝日の光に変わっていた。
大きなため息が出た。
夢、だったのか、事実だったのか-----------。だけど、体は軽い。
熱は平熱に下がったようだ。もう一度、大きく伸びをして---------------ふと、テーブルの上のものに目がついた。
それは、白い液体が入ったコップ
-------------昨夜は無かったもの。
自然に頬に笑みが浮かんだ。
喜びが、胸をこみ上げる。
あれは事実だったのだと。
あの時、気がつかなかったのは、少し………いや、すごく、悔しい気もするけど。「それにしても、何故、ホットミルクだったんだろう?」
今になって思えば、あの時、飲まされたのは、ホットミルク。
ほんの少し甘くて、温かかった。
多分。。。。あれを用意したのは、城のものだとわかっているが。
もしかして、用意したのは、彼かも知れない。
そう思うと、少し、胸の中に温かい気持ちが湧き上がってきて。
次に彼が風邪を引いた時は、自分がホットミルクを準備してあげよう。温かくて甘い、、、、ホットミルクを
FIN
なんじゃこらっ☆(ぇ
あまーい、あまーい話を書きたかったのですが、よくわからない話になりました(いつもの事
ホットミルクを飲みながら、そういえば、グウェンが作る姿って想像つかない、、、って所から話が膨らみました
で、書いていて、グウェンが作っているって書こうとしたら、考えたら城の人間がつくるのではっっ!!って気付き(遅い
どうしようもないので、そのまま書いた、、、話です。ははははは(乾いた笑いらぶらぶ書きたいのに(がくり←GDで触発されている様子(ぁぁ
070304 あずま
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