僕も君もサンタさん
----------------深夜。
降り注ぐように雪が降り、その全てを白に覆いつくす………………その時間。
その人物は、積もる雪を音もなく踏みしめ、目的地に気配を消して近づく。気付かれないように、気付かれないように………………。
それは、窓を開けることで失敗してしまったのだが。
「……………さむっ……。ヨザックかい?」
「あー、起きていたんですね」夜這いは失敗する事。
それは一つの儀式でもある。
夜の時間を統べる彼を独占するための。
まぁ、時折、無理矢理、夜から彼を奪うこともあるが。シーツに包まった村田は、頬を両膝につけ、横顔を灯りに照らしていた。
瞳がヨザックの姿を見つけて、瞳を和ませた。「当然。今夜来るのはわかっていたからね。その姿で来ることもね、ぐり江ちゃん」
「あぁんv さすがは猊下v 姫様のみにすかさんたを見て、これだわっておもったのーんvvv」
「ははははは。何がどうこうより、それをほんの三時間ほどで用意した君がすごいよv」
「あぁら、ぐりえに出来ない事はなくってよvvv」ばちん、とビューラーとマスカラで三倍増しになったまつげのウィンクが送られて、村田は払い落とす動作なんぞしてみる。
嬉しそうな顔を隠しながら、悲しむふりをして、ヨザックは軽やかな足取りで寝台に近づいていく。
村田は頬を膝につけたまま、くすくす笑う。「ねぇ、サンタさん? サンタさんはプレゼントを持ってきてくれる存在だというなら------」
珍しく声が甘い。
ヨザックは気取られぬように驚いた。相手はかなり機嫌がいいようだ。寝台に足をかけ、肩を引き寄せても抗わない。
調子に乗って、口付けを一つ二つ降らしても、くすぐったそうに笑うだけで。「僕のサンタが君であるように、君のサンタは僕になるよね?」
「………………え?」次は素直に驚いた顔を村田は愉しそうに笑う。
肩に腕を回し、額をくっつけて。「君へのプレゼント。君が僕のくれるものと同じにしようかな?」
薄い、桜色の唇が、初々しい速度で、お庭番の頬に触れた。
ぱちぱちと暖炉の火がはぜる音が二人の間を通り過ぎた。「誘っているんですか、猊下?」
「ん。たまにはね」言葉を交わしながらも、唇を重ねて。
腰を引き寄せられ、寝台に二人、沈んでいく。
荒くなる息。せわしくなる衣擦れの音。そしてとどまる事がない、、、、濡れた音。
窓の外でこんこんと降り注ぐ雪は、二人の影を埋め尽くして。
そうして、窓にうつるのは、熱い、吐息のみ。
Fin
多分、猊下は酔っ払っているんですよ。
ジャナキャ、女装したヨザックを誘惑するわけがっっっ!!!(何という事で、クリスマス記念なお話、ヨザムラverでっすv
30分で仕上げたので、読み直すのがコワイっ!!!061224 あずま
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