好きの範囲

 

ふ、と通りがかると、中庭で、主と主の義理の娘と異父弟が遊んでいた。

陽光がそそり降る中、笑顔の彼が眩しくて、、、、、、可愛い。
本当のところを言うと、さっさと執務に帰ってきてくれないと困るのだが、
あまりにも無邪気な笑顔を見ると、少し、そのままでもいいかな、と思ってしまう。

結局、あの第二十七代目魔王陛下の思考に感化されているのだ。
少し前までは、こんな穏やかな気持ちになることはなかったのに。

「グウェン」

後ろから声をかけられ、振り返る。
そこには見慣れた、、、もう一人の義弟。
ユーリがここにいるなら、コンラートが側にいないはずがない。

胸の鼓動が小さくなったのに、気がつかないふりをする。

「陛下を呼びに?」
「………いや」
「……………」

言葉少なく返しても、この義弟は爽やかな微笑を浮かべる。
どこか気まずい気がして、再び、視線をユーリ達に向けると、コンラートも俺の視線を追った気配がした。

「………グウェンは小さくて可愛いモノが好きだから………
あの三人が可愛くて仕方ないのかな?」

少しからかうような口調。
小さく笑うその声音に嫌味の色はなく。

いつの間に、こんな悟りきった笑みを覚えたというのか。
それが何処か気に喰わなくて------一つ、言葉を零す。

「あぁ。お前ぐらいだ。こんなに大きくて可愛げないくせに------」

好きだ、と思うのは。

「…………………え?」

驚きに目を開いた表情に満足して、その茶色の髪をくしゃり、と撫でた。

「コンラート。一時間たったら小僧………陛下に執務室に来るように伝えておいてくれ」
「え……えぇ」

まだ、ぽかんとしているコンラートから踵を返し、再び、歩み始める。

 

 

 

時間はまだ、動き出したばかり------------------。

 

 

Fin

 


ヤッチャッタヨーーー(カクンカクン
グウェコン!グウェコン!
マイナーな所にはまらないように気をつけていたのにっっ

でも、書けて愉しかったv
このまま書き続けていくかどうかは謎ですが、こんな二人もよろしくっすv

061127 あずま

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送